サンライズ瀬戸・出雲、サンライズ出雲91号 285系 ニュウマン高輪俯瞰

東海道本線

 

2026/5/2 サンライズ瀬戸・出雲285系I2編成+I3編成、サンライズ出雲91号285系I4編成
EOS-1DX3 EF24-105 F4L IS USM II


 コロナ後くらいから人気が急上昇した寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」には、最繁忙期にのみ設定される臨時列車がある。かつての山陽夜行「サンライズゆめ」、現在の定期サンライズ増発便「サンライズ出雲91号・92号」がそうだが、これらには1本しかない予備編成を充当するため、本当に多客となる時期限定である。

 今や定期サンライズでさえ発売開始と同時に完売するのだから、臨時列車らしくスジが寝ている「91号・92号」も当然大人気。上下ともに乗車時間は15時間を超えるが、旅のアクティビティとして考えれば所要時間が伸びるのはむしろプラス要素である。JR各社が移行を目論むネット予約ではこの手の人気列車のきっぷを発売日に買うのはなかなか難しく、本気で乗るならみどりの窓口で10時打ちをするしかない・・・そんな臨時サンライズだが、GW直前にe5489を戯れに叩いてみたら91号の禁煙シングル上段が取れてしまった。



 取れてしまったものは仕方がないので、新大阪から名古屋までは「のぞみ」、名古屋からは松本経由で「しなの」と「あずさ」を乗り継いで東京まで繁忙期真っ只中の電車旅。当然どれもこれも満員御礼だが、椅子に座ってビールを流し込みゴキゲンになってしまえばこちらのもの。車内にはどこか国鉄型の面影が残る振り子式383系とバリバリ新型の車体傾斜式E353系を乗り比べ、新緑を愛でながら中央本線の旅を楽しんだ。

 風向きが怪しくなってきたのは、「あずさ」が小淵沢を通過して甲府へと向かっていた頃だった。沿線火災が発生し、先行するローカルの乗務員が消火を試みたが失敗したとのアナウンスが入る。安全確認どころか消火の目処が立っていないので運転再開の時刻は不明との由である。なぬ、これは不味いやつではないか?

 案の定、消防隊が到着しないだの安全確認に時間がかかっているだので、最終的には2時間超の遅れとなってしまった。それでも臨時サンライズには余裕で間に合うのだが、乗車前にデンシャ活動を一つ仕込んでおり、そちらのほうがどんどんカツくなるのだ。動き始めたE353系に声援を送りながら椅子に座ること約2時間、新宿に到着して扉が開くと同時に階段をダッシュして山手線に乗り換える。いつもの如く数分遅れで走るE235系にカツを入れながら椅子に座ること約20分、これまた扉が開くと同時に階段をダッシュで駆け上がる。降りた駅は高輪ゲートウェイ、目指すは商業施設ニュウマン高輪である。



 ルフトバウムと名付けられた高層フロアは照明を落として薄暗くしてあり雰囲気は抜群だ。ちょっとお洒落な飲食店が並ぶその一角に展望スペースが用意されており、そこからは旧田町車両センターを眼下に見晴らすことが出来る。東京の夜景を楽しむ一般人に混じって窓辺から見下ろすと、そこには285系が2本3編成留置されているのが見えた。普段ここで寝ている285系は1本2編成のみ。これは「サンライズ出雲91号・92号」が運転される時期限定の眺めなのだ。

 どうやらここはゲバ禁らしいが、言われなくてもこの雰囲気では三脚を使う気にはなれない(笑)。手持ちでEOSを構え、レリーズボタンを半押しするとキヤノンご自慢のIMAGE STABILIZERが優しくカメラを支えてくれる。軽く息を止めて静かにレリーズを押し込むと、カメラの背面液晶にはメガロポリスの只中に佇む285系の姿が鮮やかに映し出された。