2026/10/11 540レ 特急サザン44号 7169F+10004F 復刻塗装
GFX100II GF45-100mmF4 R LM OIS WR
3回目となる南海本線の旧塗装復刻だが、どうにも風向きがよろしくない。7000系単独で復刻された初回に対し、2回目は7000系と10000系をセットで旧塗装にしたことで、緑に統一された「サザン」が実現した。そして今回の3回目も同じく7100系と10000系が緑色となっている。
もちろん、一般的なマニアが期待するのは両者が手を取り合い「サザン」として走る姿である。しかし、復刻塗装を3回もやれば南海も流石に撮り鉄の扱いを心得てきたようだ。まずはウェルカムドリンク代わりの標識灯LED化で我々を手荒く歓迎した後は、復刻塗装でおなじみの看板攻撃。幸いにも南海140周年記念の看板(個人的には結構好きだった)だったので時期が来ればアッサリと外れたのだが、最も強力かつ継続的に行われているのが「復刻塗装同士を組成させない」という目から鱗の対応である。
「サザン」の自由席車両と指定席車両を同時に復刻塗装にしておいてそんなのアリか!?と言いたくなるウルトラQ的解決策だが、この程度で納得する南海ではない。7100系6連を逆組成で編成することで復刻塗装の幌側を表に出さないようにしてみたり、10000系復刻塗装の顔面には南海ホークスのシールをデカデカと張り出してみたり、ファンサなのか厄介マニア対策なのかよくわからない企画に余念がないのであった。一体どうなっているんだか…。
南海本線の復刻塗装情勢はそんなところなのだが、先日、約一か月ぶりに緑統一の「サザン」が組成された。一週間もしないうちに組み替えられることもある昨今だが、どうやら今回は何事もなくスポーツの日の三連休を迎えそうだ。これは撮りに行くしかない!
しかし前日夜遊びをしていた人間が朝起きられる訳もなく、数少ない和歌山港行き「サザン」は二度寝で不戦敗(涙)。しかし、この運用なら夕方の「サザン」が紀ノ川橋梁でバッチリ極まるはずである。今度こそ、これは撮りに行くしかない!
多雨で知られた大台ケ原に端を発する紀の川は、その堂々たる名に恥じぬ立派な川幅を擁している。南海本線の前身である南海鉄道もこの大河には橋を架けあぐねたか、紀の川北岸に和歌山北口駅を設け、一時はここを終点とした。その後、明治36年に紀ノ川橋梁が単線で架橋され、晴れて県都和歌山市の中心部に和歌山市駅が開業した。
大正時代には複線へと増強され、明治時代の橋は上り線として使われるようになった。この明治橋梁を北岸西側から狙うのが今回の撮影地である。
夏の暑さもすっかり忘れ、心地よい秋風に吹かれながら川岸にゲバを立てる。和歌山口にはラピートや空港急行はやって来ないが、それでも列車の本数は意外なほど多い。彩り豊かになった加太線の2連ローカルを愛でていると、背後から緑色の「サザン」が下ってきた。よしよし、緑統一…お昼ごろに一度入庫しているので組成が変わるリスクがあったのだが、今日の南海は大らかなようだ。そして天気は曇るところなき晴れ模様。明鏡止水とは正にこのことである。
和歌山市駅での「サザン」折り返し時間は約10分。その間に、指定席車両では簡単な車内清掃と座席転換が行われる。その指定席車両を連結する関係で、追加料金不要の自由席車両が4両しかないのが「サザン」の弱みだ。比較的空いている休日夕方の上り列車とはいえ、駅では熾烈な椅子取りゲームが繰り広げられているに違いない。
定時、川向うの築堤を駆け上って本日の主賓がオンステージ。橋梁の和歌山寄りにあるトラス部を抜け、「サザン」がガーター部へと躍り出た。やはりそれなりに混雑しているのか、自由席車両にはちらほらと立ち客も見える。そのまま手前に引き付け、先頭を駆る7100系の前パンが架線柱を抜けたところでシャッターオン。「緑サザン」、極まった!
