4060レ EF510-6 神社裏

北陸本線

 

2023/12/9 4060レ EF510-6
EOS-1DX3 EF200mm F2L IS USM

 日本の大動脈、名神高速を東進すると京都南インターで三車線の道路が二車線に絞られる。減った車線に押し込められた交通量に耐えかねて京都東インターから国道161号に流出するのがいつものパターンだが、今日は週末を控えた金曜の夜にしては妙に交通量が少ない。カレンダーも12月に入ったことだし、秋の行楽シーズンも終わりということか。いよいよ冬の到来である。脳裏に描いたVカットという名の過給器を回してグッとアクセルを踏み込み...たいのを我慢して、結局は高速代をケチるため国道161号へとハンドルを切った。

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 冬の日本海側と言えば晴れないものと相場が決まっているが、この土曜日の予報は凄かった。一般の天気予報は言うに及ばず、GPVことscwやwindy、その他GPV系のサイトが軒並み日本海側に晴れマークを掲げている。冬型配置が強まり本格的に悪天候に閉ざされるようになるのはこれから先のことだとは言え、冬らしからぬ晴れ予報のチャンスを逃す訳にはいかない。
 さて、ターゲットはどこにしようか。あまり遠いところは天気に裏切られると辛いから富山あたりがいいだろう。幸い立山の雪はまずまず積もっているようだ。だが20度近くまで気温が上がる予報だから雨晴は分が悪いはず。ならば神社裏の立山バックで4060レをやろうじゃないか。運用を繰ると、お誂え向きに赤色のカマが充当される事になっている。決まりだ。

 朝は行きがけの駄賃で別の撮影地を極めてから、おっとり刀で神社裏に駆けつける。今となっては撮るものも4060レくらいしか無いにも関わらず激山の日は意外と混雑していて驚かされるのだが、今回は自分が一番乗りだ。「今日は気温が高いからなぁ。黄砂の飛来も予報されてるし、地元民ともなればこの程度では興奮しない体になっているのかなぁ」とオノボリさん気分で機材を広げる。気温も黄砂も何のそので激山の立山に敬意を表しEOSとGFXの二丁切りだ。

 4060レの時刻が近づくとなんだかんだで同業者の姿が見えるようになってきたが、それでも片手の指で多少余るほど。山にも太陽にも掛かる雲は無く、くっきり見える立山の稜線の上には綺麗な青空!こんな心穏やかに談笑しながら被写体を待てるなんて、よっぽど日頃の行いがいい人がここに居るに違いない(間違いなく自分ではありません)。
 定時、常願寺川に架かる鉄橋の上をEF510がするすると歩んできた。空も立山も青く染まった背景に紅一点のレッドサンダーが美しい。だが今一番気になるのはコンテナの積載だ。鬼門のカマ次位のコキにはコンテナが載っている。その後ろも、その後ろも...フルコンだ!
 天気、運用、積載...その全てに懸ける鉄道マニアパワーを人差し指に収束させ、シャッターを切る。V!
 ...でもこのカマ、サイドのJRFマークが無いのが気になるんだよなぁ。いやはや、”アングルを極める”にはまだまだ鉄道マニアパワーが足りなかったようです。