2024/5/5 632D 普通|鳥取 HOT3501
GFX 50S GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR + GF1.4X TC WR
因美線のハイライトである那岐往復のキハ4連を仕留めた後は、のんびりと撤収して因幡社までやって来た。これ以上粘ってもやって来るのはキハ120ばかりという劣悪な撮影環境の因美南線とは違って、智頭以北では1日中ヨンマルが走っている。その中でもお楽しみは4連で運転される655D・654Dだ。かつてこのスジはキハ3連の運用だったが、那岐往復の4連を撮ってから千代川を見下ろす因幡社の俯瞰へ転戦して3連を抑えるという鉄板ムーブで随分と楽しませてもらったものである。4連になってからはここで撮ってないし今日はその再現と行こうじゃないか、と三脚を担いで山へと分け入った。
この俯瞰は最初に到達したときから随分と視界が狭かった。昔の作例と比べると確かに窮屈だが、それでもまだそれなりに構図を選べるくらいには抜けていたのである。しかし数年ぶりに立ち位置へ上がってみると、いくら何でも急行玄海...ではなく限界。構図の上下と右端で張り出してきた枝をカツく躱すと誰が撮っても同じ絵になってしまう。昔ならキハが4連でも楽々だったが、この状況では編成を乗せるだけで一苦労だ。最早この撮影地もお終いかなぁ、だったらショバの葬式だ。撮れるものは全部撮っていこう。そういうことになった。
とは言えヨンマルは勿論キハ187にHOT7000と大抵の車両はもう撮影済み。いまさら撮ったところで縮小再生産にしかならないのだが、智頭急行のHOT3500で運転される普Dだけは確か撮っていなかった。しばらく後のローカルでそういう運用があったはず...と運用表を繰ると、因幡社を10時17分に出る列車がそうらしい。
幾分と日が高くなり光線的にも厳しくなってきた頃、軽やかなディーゼルサウンドを響かせながら涼やかな白と青のツートンキハが姿を見せた。切り位置となる草の切れ間は決して広くない。落ち着いてタイミングを見計らいシャッターを落とす。決まった!