2024/5/25 6602レ 各停|なんば 6001F+6907F
EOS-1DX3 EF500mm F4L IS USM
今年の5月は週末毎によく晴れてくれた。実際のところは土曜日が晴天の皆勤賞で日曜日は毎週しょっぱい天気だったのだが、労働でくたびれた体には完全週休一日制というのもそれはそれで好都合。日曜日はありがたくお休みを頂戴して英気を養い、結果として毎週撮影に出撃するという持続的な鉄活動を実現できた。今流行りのSDGsというヤツである。
そんな5月のラストを飾る週末の出撃先は山口の予定だった。色鮮やかな初夏の大畠を行く115系瀬戸内色、いいじゃないの!と脳内Vカットは極まっていたのだが、ネットに流れてきた作例を見るとどうにも日が高くて食指が動かない。今月通い詰めた山陰のヨンマルも今週は天気が若干怪しく気が引ける。それなら近場で済ませるか。復刻塗装となった南海6001Fの動向を元に運用表を繰ると、土曜は早朝のローカルで上ってくる運用に充当される事がわかった。これだ!
とは言えなんば駅6時2分着というスジは如何せん朝早すぎた。「やってみなくちゃ分からない」というフレーズを唱えながら出撃したが、何時まで経ってもまだ線路は闇の中。そして据え付けたレンズは前回使ったのが何時だったのか分からないくらい久しぶりのゴーヨン。流石にこれでは不安になるなと言うほうが無理である。
しかし初夏の太陽は思いのほか力強く、ぐんぐん高度を上げて本番通過直前にはピッタリ6連分の空間が影から抜けきった。こ、これはベタベタ光線で極まるかもしれん...。そう思うと興奮のあまり電車パワーは全開。構図ヨシ、露出ヨシ、ピントは...頼んだぞ1DX3!。
定時、線路の彼方から前照灯の輝きが躍り出た。無垢なステンレスの車体いっぱいに朝日を浴びて輝く6001Fに昂ぶりながら、手前の影ギリギリまで引き付けてシャッターを切る。手応えを感じながら覗き込んだ液晶画面には、影に沈んだ道床の中でスポットライトに照らされたステンレスの鉄人の姿が浮かび上がっていた。これぞ正に限界光線。極まった!