171D 普通|浜坂 キハ47 2連 スーパー三田浜

山陰本線

 

2025/8/30 171D 普通|浜坂 キハ47 2連

GFX100II GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR


 今はどういう名前になっているのか知らないが、自分が中学や高校に通っていた頃は社会科で「現代社会」という科目があった。教科書を開くと「加工貿易」だの「半導体」だの当時ですら半ば過去帳入りしていた単語が並んであり、”現代”とは一体何なのかと小首を傾げていた記憶がある。その教科書が言うに曰く、現代日本は食生活の欧米化に伴いコメの消費量が減少。故に減反政策や作付け転換を図っているがそれでもコメ余りに拍車が止まらない、と。

 どうやら昨今は「半導体」だけでなく「コメ余り」という言葉まで過去帳入りしてしまったようで、昨年頃から続いた米価上昇に政府はついに備蓄米まで放出する始末。下手すりゃSL北びわこが走っていた頃に収穫されてそうな古米が店頭に並ぶ一方で、全国的な猛暑と水不足により今年の稲は不作なのではないかという噂も耳にする。これはいけない。日本の今を直に確かめるべく、よく晴れた週末に現地視察へ赴いた。



 朝イチで顔を出した因美線のあたりは、稲穂が頭を垂れて田んぼは程よい黄金色に染まっていた。なあんだ、ちゃんと実ってるじゃないか・・・と安心したのも束の間、気温の低い山間部でこの塩梅だと海沿いの山陰本線一帯は既に収穫真っ盛りなのではないか?果たせるかな、三田浜の田んぼを見下ろす高台に押っ取り刀で駆けつけてみると、コンバインが黄色い絨毯の上で大ナタを振るっている最中であった(泣)

 泣いていても始まらないのでスーパー三田浜の俯瞰に登ってみると、刈り始めたばかりだったのか思いのほか傷は浅いようだ。空気はややガスっぽいが、緑の山に抱かれた黄金色の田んぼとそれを後ろから見守る青き母なる海のコントラストは文句なしに美しい。しばし絶景を眺めながら汗を拭い、関東から遠征して来られたという先客氏の隣にゲバを立てた。



 大本営発表によるとローカルキハは10分遅れているらしい。こういう時に限ってちぎれ雲が飛んできて・・・というのが世の理だが、幸いにも空はよく晴れ上がりマンダーラの心配は皆無。農家の皆様は田んぼの周囲で何やら作業をしているが、稲を刈り入れる気配はない。舞台は整った!気合を入れて三田浜の谷を跨ぐ築堤を注視し、タラコのキハが杉の木立から無音で飛び出してきた瞬間をディーゼルパワー全開で切り取った。V!