1539列車 普通|影森 5000系 上長瀞シルエット

秩父鉄道

 

2026/1/17 1539列車 普通|影森 5000系

EOS-1DX3 EF40mm F2.8 STM


 この週末、関東と関西の鉄道網は荒れに荒れた。

 金曜の朝、保線工事明けのミスに端を発した山手線の送電トラブルは京浜東北線や東海道本線まで巻き込んで運転見合わせという大騒動に発展。その夜に上京するサンライズのソロを抑えていたためヒヤリとしたが、停電騒ぎはなんとか収まり胸をなでおろした。

 ところが今度はJR神戸線で深夜に触車事故が発生し、肝心のサンライズが加古川で抑止されてしまったではないか。大阪駅のベンチに座っているのにも飽きてきた午前3時前、ようやくやって来たサンライズに乗り込む頃になってもまだ新快速が西明石くんだりを走っている始末。神戸線はほぼ終夜営業となってしまい、駅係員や乗務員諸氏はさぞかし大変であったことだろう。



 結局2時間強の遅れを引きずったまま東京まで走りきったサンライズを降りると、頭上には雲一つない青空が広がっていた。非鉄のつもりで予定を組んでいたのだが、こうも青空で鉄道にカメラを向けないというのではテツの名が廃る。幸いにもカバンにはコンデジ代わりにパンケーキレンズを装着した1DX3を忍ばせてあった。

 標準一本で勝負できる被写体ということで目星をつけたのは秩父鉄道の上長瀞の鉄橋だ。8年くらい前に訪れた時は少し低空に雲が湧いていたが、今日の天気なら綺麗にシルエットが抜けるはず!鼻息荒く荒川の河原へ駆け下り、デンシャパワー全開・・・で据え付けるゲバを今日は持ち合わせていないので、お行儀よく岩場へ腰を下ろした。



 17時前、遠い山の稜線へ太陽が落ちてゆく。お楽しみはいよいよこれからである。開放ではやや心もとないレンズのため、1段絞ってF4.0。列車は低速とはいえ真横から狙うのだから出来れば1/500秒くらいで切りたいところ。これらの数値を脳内露出計に放り込むとISO3200という答えが出た。ちょっと前ならあまり心穏やかではないISO感度だが、今どきの低画素機ならこの程度お茶の子さいさい。背面液晶に映し出されたクリヤーな画像に舌を巻きつつ改めてカメラを構えた。

 ブルーアワーも極まりつつある中、そろそろ上長瀞駅を下りローカルが出発するはずだ。微かなジョイント音とともに橋梁上へ姿を表した電車のシルエットは懐かしの田窓に戸袋窓。こいつは・・・旧101系亡き今、秩父でもっともアツい電車と名高い元三田線だ!東急車とは違うレトロなサイドビューが夕焼けに映える、この光景にボルテージはマキシマム。逸る心を抑えて、シンメトリカルな位置についた秩父5000系を渾身の力で切り取った。